9月24日に発売されたロストジャッジメント。
大人気の龍が如くシリーズの派生作品で通称キムタクが如くと言われています。
前作のジャッジアイズが面白かったので今作は予約して購入しました。
(前作ジャッジアイズのレビューはこちら↑)
先日クリアしたのでネタバレありで良かったところ、気になったところ、疑問、感想など簡単に書きます。
気になっている方の参考になればと思います。
※以下ネタバレあり!!
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- 【◎良かったところ】
- 【×気になったところ】
- 【個人的に疑問に思ったこと。澤先生が殺された動機が薄すぎない?】
- 【まとめ。ゲームとしては前作より上。ストーリーは前作より下。そんな感じです】
- 【おまけ】
【◎良かったところ】
八神の仲間たちが良い。エンディングはハッピーエンドな感じで前作より良い
相棒の海藤さん、イケメン探偵杉浦、最強すぎるサポート九十九、律儀な元ヤクザ東と主に5人で謎を追うんですが全員良いキャラしています。
個人的には八神からめちゃくちゃ信頼されている九十九と見た目は典型的なチンピラなのに正義のためになんだかんだ言いながらずっと協力してくれる東が、前作より活躍していて凄く良い味を出していたと思います。
元ひきこもりとは思えない逞しさ。
なんだか次回作でオシャレしてイケメンになりそうな気がします。
いつも一歩引いた位置からみんなを支える東。
カッコ良かったです。
龍が如く7の流れなのか「いじめ」が重要な要素だったからなのか、仲間がいることの頼もしさが凄く感じられました。
エンディングの乾杯シーンは最高でした。
新スタイルの「流」が楽しい
前作では1体1に特化した「一閃」と複数を相手にするときに有利な「円舞」という2つの格闘スタイルがありましたが、今作から新しく「流」というスタイルが加わりました。
この「流」は相手の攻撃を受け流す、相手の武器を弾き落とす、全方向ガードなど全く新しいスタイルなんですが操作していてかなり楽しかったです。
武器を持った敵に囲まれたら最初に1人1人武器を弾き落としてから倒したり、相手の攻撃を受け流して背後からEXアクションをぶちかましたりと達人のような戦い方ができます。
敵の攻撃力が高くて中々倒せない方は試してみる価値あると思いますよ。
バシィッ!!と敵の武器を弾き落とすのが快感になっていきます。
どういう原理か弾き落としても手から武器を生み出す奴もいるけど・・・
緑のエフェクトがカッコいい。
また伊勢佐木異人町を探索できる
今回の舞台は伊勢佐木異人町です。
龍が如く7と同じ街をまた探索できます。
神室町も良いんですがさすがに殆どの建物やスペースを龍が如くシリーズで使い果たしたと思うので、仕方ないと思います。
(まぁ龍が如く7をプレイしていない人には不評かもしれませんが・・・)
まぁ龍が如く7のキャラはほとんど出てきませんけど・・・
あいつだけチラッと出てきます。
スケボーが便利
異人町は広いので走って移動するのは面倒なんですが、序盤でスケボーが手に入るので移動が楽になりました。
歩道は走れなかったり障害物にぶつかったら転んだりと不便なところもあるんですが、ダッシュボタン長押しで自動的にスケボーを取り出してくれたり敵に発見されない(見過ごされる)という利点もあるのでかなり便利です。
走っていくのは面倒だけどタクシーを使うまでもないってのはゲーム内でもよくあるので、スケボーは重宝します。
ごちゃごちゃしている神室町では使いにくいっていうのも現実と同じで良いですね。
高級なスケボーは加速も最高速度も高いので、スケボーのユースドラマは早めにクリアした方が良いと思います。
車に轢かれてもダメージはないので車道を思う存分走りましょう。
面倒な尾行ミッションが大幅に減った
前作ジャッジアイズのレビューでこき下ろした尾行ミッション(見つからないように隠れながら尾行するミッション)が大幅に減りました。
たぶんかなり不評だったのでしょう・・・
マジで面白くないしストレス溜まるし・・・
まぁメインストーリーでもサブストーリーでも数回はありますが許容範囲だと思います。
「探偵っぽさ」を表現できるミッションですがゲームとして不評だったから削除したというのは良い判断だと思います。
八神の顔を知らないはずのターゲットが遠くから振り返ってアウトとか意味が分かりません・・・
面倒なドローンミッションも大幅に減った
ドローンも前作をつまらなくした要素の1つでレビューでボロカスに書いたんですが、こちらも今作では大幅に減りました。
というかミニゲームとアイテム探索以外で使わなかったような気がします。
これもかなり評判が悪かったんでしょうね・・・
慣性で機体が流れたり風の影響を受けたりというのがなければかなりマシだったと思うんですが、リアルさを追求してしまったのかもしれません。
ドローンもバッサリ切り捨てたのは良かったと思います。
メインストーリーでは使いませんでしたが、操作性はかなり良くなりました。
前作のようにリアルに近づけようとしてゲームとして面白くなくなるというのは本末転倒です。
【×気になったところ】
ストーリーに前作のようなスリルや不気味さがない
シリーズものといってもテーマが違うので仕方ないんですが前作のような「未知の猟奇的殺人犯を追う不気味さ」というのがありません。
中盤からはずっと逃げている桑名か相馬を探しているだけです。
前作は先輩弁護士の新谷が正体不明の犯人に殺されたり恐怖を身近に感じられたんですが、今作はそういうスリルがありませんでした。
(澤先生が殺されましたが相馬が犯人って判明していましたし)
もちろん徐々に謎が明らかになり惹き込まれていくストーリーは流石という感じなんですが、もう少しドロドロとした悪がほしかったです。
エンディングは最高だったんですが、途中のストーリーは前作の方が良かったです。
前作は「不気味なミステリー」という感じでしたが、今作は「裁判もののドラマ」という感じでした。
「HERO」のキムタク(あっちは検事)っぽかったです。
桑名の事務所へ向かう。
コミジュルのアジトで桑名を探す。
桑名 今どこだ!
やたら長いミニゲームが多い。なのに失敗したら何も獲得できない
メインストーリー以外のサブストーリーやミッションは主に会話シーンとミニゲームで進行するんですが、1つ1つのミニゲームがかなり長いです。
前作でもあった逃げる相手を捕まえる追跡ミッションやVRすごろく以外に今作からダンスやバイクレース、ロボコンなどミニゲームの種類も増えています。
ただ、追跡ミッションは相手の体力が0になるまで相手を捕まえることができません。
障害物をテンポよくかわして距離を詰めて早々と捕まえるというのができないので延々と走り続けることになります。
ロボコンは相手を倒してパーツを手に入れて自分のチームのロボットを強化していくんですが、1試合が長い上に負けたら何のパーツも貰えません。
負けたときも少しぐらいパーツを貰えれば負けながらロボットを強化していくというのが出来たんですが、貰えないので勝てるまで何度も長い試合をするか異人町を走り回ってパーツを買い集めるしかありません。
勝ったとしても貰えるパーツが少なく数回勝たないと強化できないので本当に時間がかかります。
他にもダンスはタイミングよくボタンを押すだけなんですが1曲丸々踊らされますし、バイクレースはザコをタックルで転倒させてボスと一騎討ちというワンパターンなレースを何度もやらされます。
VRすごろくは勝てば大金が手に入りますし必勝スキルがあるのでそれなりのリスクは仕方ありませんが、かかる時間が長すぎますしチケットの入手性が悪いので負けたときに何も貰えないのはかなりストレスでした。
制作側はミニゲームを作り込んだつもりなのかもしれませんが、1つ1つが長い上に何度も同じゲームをやらないといけないので苦痛でした。
そのせいでユースドラマやサイドケース(いわゆるサブストーリー)もかなり長い
メインストーリー以外に学校を舞台にしたサブストーリーやサブミッションがあるんですが、ほぼ全てにミニゲームが何度も入ってきます。
会話シーンだけでも長いのに長いミニゲームもあるので1つのサブストーリーをクリアするのにかなり時間がかかりました。
別チームで作っているのでしょうが、その労力は本編に注いでほしかったです・・・
学校内で起きる事件を追うユースドラマは長すぎて会話シーンをほぼスキップしていたんですが最後に事件の全容を振り返る場面が出てきて困りました・・・
小さな依頼(ミッション)が減った
これは賛否両論あると思いますが1つのサブストーリーが長い分、事務所に届く小さな依頼が大幅に減りました。
細々したミッションは面倒だと感じる人もいるのでしょうが、個人的にサブストーリーやミッションの途中で本編に戻るのが嫌なのでダラダラ長いサブストーリーよりも短編ミッションの方が有り難いです。
SNSで情報を集めて解決する事件もあるんですが、探偵事務所の掲示板に全然新しい依頼が増えなくてガッカリしました・・・
クリア時の依頼リスト。
少なすぎでしょ・・・
学校内の移動が面倒
今回は伊勢佐木異人町と異人町にある高校が主な舞台になるんですが、かなり広い上にタクシーのような一瞬で移動できる手段がないので学校内の移動がかなり面倒です。
実際の高校と同じように作ったんだと思いますが、別に高校の再現度はどうでもいいんです・・・
各部の部室は1箇所に固めてくれれば良かったのになぁ・・・と思いました。
確かに高校ってこんな感じでしたけど、移動が面倒くさすぎる・・・
住人の会話を盗み聞きする情報収集が面倒
情報収集するときに会話をしている住人の近くで盗み聞きをすることがあるんですが、住人の会話が終わるまでその場にいないといけないので結構面倒です。
会話が終わるまで待っていたら敵に絡まれたなんてこともしばしば・・・
普通に話しかけて情報収集で良かったんじゃないかと思います。
敵が近づいてきてるから早く喋れ。
彼女候補4人中3人がDLCに・・・
今回も彼女候補がいますが無課金で付き合えるのは1人だけです。
他3人は課金しないと出会えません。
最近のゲームの本当にクソなところですね。
無課金で彼女になるのは1人だけ・・・
しかもストーリーが薄い・・・
【個人的に疑問に思ったこと。澤先生が殺された動機が薄すぎない?】
今回のストーリーの重要なポイントになる澤先生の死なんですが、殺された理由がイマイチ分かりませんでした・・・
というか殺さないといけないほど公安にとって危険でしたかね・・・?
一応、僕が理解している澤先生が殺された経緯をまとめると、
160兆円の年金原資を積極運用したい政治家たちがいる。
それには厚生労働省事務次官の楠本玲子を自在に操れるような弱みを握りたい。
運用が失敗したときに責任を擦り付けるために、楠本は失脚させるより操れる方が都合が良い。
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楠本の息子は過去にイジメを苦に自殺未遂をし昏睡状態になっている。
公安はその自殺に追い込んだイジメの主犯、川井に事情を聴こうと考えRKを使って必死に探すが殺されているっぽい。
公安(相馬や坂東)は川井殺しの主犯の桑名(喜多方)が楠本の弱みとなる情報を持っている考え桑名を追う。
↓
桑名が澤先生に連絡し教育実習に来ていた御子柴の過去を聞き出し録音。
江原に伝える。
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後日、身元不明の遺体が御子柴のものだと知った澤先生は御子柴殺害の犯人も川井殺害(失踪)の犯人も桑名だと気付き始める。
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桑名を捕まえられない公安(相馬)は楠本の息子、殺されているらしい川井、殺された御子柴などと全てに接点がある澤先生が桑名と繋がっていると考え襲撃し、口封じのために殺害。
って感じだったと思うんですが、澤先生を殺す動機が弱くないですか・・・?
何度も「色々知りすぎた」って言われてましたけど、川井と御子柴を殺したのが桑名って気付いたぐらいで澤先生は大して危険な情報は持っていなかったと思いますが・・・
桑名による川井と御子柴の殺害の件も、江原の息子の自殺に対する自責の念から誰にも喋らなそうでしたし別に自分からそれ以上調べようともしていませんでしたし、仮に警察に通報しても公安なら揉み消せるでしょうし、イマイチ公安が澤先生を殺さないといけなかった理由が分かりませんでした。
相馬から強烈に脅されて恐怖を覚えた澤先生を八神と理事長が田舎に一時避難させて退場、でも良かったんじゃないかと思います。
「ストーリーを盛り上げるため」や「理不尽に巻き込まれたからこそ八神達が怒った」というのは分かるんですが、なんかしっくりきませんでした。
桑名に巻き込まれたというなら間宮や赤池など御子柴殺害に加担した誰かが桑名との繋がりがバレて相馬に拉致されて殺されたとか、隠しカメラの映像に映っていた誰かがエリートコースから落ちこぼれて失うものがなくなって桑名のことを警察にチクろうとしたところを相馬に捕まって殺されたとか、の方がしっくり来るような気がしますが・・・
最初は「おのれ!愛しの澤先生を!!」と思ったんですが途中から「なんで殺されたんだっけ?」とずっとモヤモヤしながら進めてクリアしました。
物語の前半かつ重要な場面だっただけにもっと「澤先生が殺されなきゃいけない理由」がほしかったです。
【まとめ。ゲームとしては前作より上。ストーリーは前作より下。そんな感じです】
発表からかなり楽しみにしていたロストジャッジメントですが存分に楽しみました。
サイドストーリーやサブミッションを全てクリアしてからじゃないと本編を進められない性格なので、かなり時間がかかりました。
良かったところでも書きましたが、ゲームシステム面は不快な要素が減り洗練されてかなり遊びやすくなっています。
メインストーリーを進める分にはほとんどストレスなく物語を楽しむことができると思います。
ただストーリーの内容は前作の方が良かったです。
今回は隠れて逃げ回っている相手を探し続けていた印象しかありません。
相馬が少し不気味でしたが早々と顔も分かりますし「人を殺す奴なんだ」と分かって追うので危険な雰囲気はあっても不気味さはあまりありませんでした。
そういうストーリーの深みみたいなところは前作の方が良かったと思います。
もう1度最初からやり直すとしたら僕はジャッジアイズの方を選びますね。
早すぎますが今回のシステムでジャッジアイズのリメイクを作ってほしい・・・
今回は社会問題になっている「いじめ」がテーマでしたが、まぁゲーム内でも胸クソ悪いですね。
ただ王道ですがいじめの加害者達が改心し謝罪し友達になるというのはやっぱり良いです。
上にも書きましたがエンディングは最高でした。
とは言え現実はそういう人間ばかりではないので、個人的には桑名のやり方も正直間違いじゃないと思います。
複数人から1人だけ毎日攻撃され続けるといういじめられた側の恐怖を考えたら、いじめた側の主犯の1人ぐらい殺されても仕方ないでしょ、と思ってしまいます。
加担はしたくないけど否定はしないって感じですけどね。
いじめを見ていじめ加害者を止めるのは勇気がいるかもしれませんが、いじめ被害者と仲良くするのは難しくないと思うのでこのゲームをプレイして少しでもいじめが減るといいなぁ、と思いました。
【おまけ】
八神の登場シーン。
キムタク持ちっぽい。
出番が少なかった真冬ちゃん・・・
可愛いのに何故こんなに出番が少なかったのか・・・
次回作ではもっと真冬ちゃんとイチャコラさせてください・・・