先月、ちょっと気になっていたゲームが発売されました。
それがこちら
真・三國無双ORIGINS
コーエーテクモゲームスの人気ゲーシリーズ「三國無双」の最新作です。
僕は無双シリーズは好きなんですが三國無双シリーズはマンネリを感じて4か戦国無双の初代ぐらいまでしかやっていませんでした。
更にもともと三国志が分からないので最近は海賊無双やドラクエ無双、ペルソナ無双など派生作品ばかりやっていました。
ですが今回は1月に他に面白そうなゲームが発売されなかったのと、三國無双のナンバリングが外れてマンネリ打破を目指した作品とのことだったので一か八かで購入してみました。
一旦クリアしたので良かったとこと、気になったところを簡単にレビュー。
気になっている人の参考になればと思います。
- 【◎良かったところ】
- 【×気になったところ】
- 【まとめ。三國無双シリーズのマンネリを打開した名作。三國無双シリーズが好きだけど飽きていた人や三国志のことを勉強したい人など、少しでも三國無双に興味がある人は買って損はないと思います】
【◎良かったところ】
三国志の歴史に沿ってストーリーが進むので三国志の勉強になる
僕がプレイしたことのある三國無双シリーズは好きな武将を選んで強くしながらステージをクリアしていくだけで、あまり三国志の歴史やストーリーに力を入れている感じがありませんでした。
実際はあったんですが戦闘と戦闘の間に文章や音声で説明されるだけだったので、早く次の戦闘がやりたくてスキップしていました。
それが今作は操作するのが架空の主人公なので、三国志の歴史に巻き込まれていくような体験ができます。
色んな武将と会話をしたりそれぞれの戦が起きた原因を知ることで、三国志の歴史や人間関係が自然と頭に入ってきます。
なので僕のように三国志を知らなくても「劉備って義勇軍から成り上がったんだ」「曹操、孫堅、劉備って最初は共闘してたんだ」「董卓ってクズ野郎なんだな」など三国志のことが少しずつ分かってきて勉強になります。
三国志って最初から三つ巴のような関係だと思っていたんですがそうではなかったんですね。
錚々たる面子が揃っての軍議。三国がずっとバチバチだったわけでもないんですね。
美女を献上されてゲスい笑顔を浮かべる董卓。悪役として良い味出してました。
自分が魏・呉・蜀のどの国に所属するのか選べる
三国志はその名の通り魏(曹操)、呉(孫権)、蜀(劉備)の三国が覇権を争った時代の物語なんですが、今作ではどの勢力に所属するかを自分で選べます。
低い身分から成り上がり人を惹きつける魅力のある劉備と共に戦うのか、文武両道でカリスマ性のある曹操について行くのか、父の意志を継ぎ若き将となった孫権を支えるのか、プレイヤーの選択次第で歴史が変わっていきます。
この自分が歴史のカギを握る重要な人間になったかのような唯一無二感がすごく良かったです。
どの勢力につくか運命の選択。
無難に考えるなら劉備軍ですね。
一騎当千の爽快感は健在
無双シリーズの1番の売りは、わらわらと湧いてくる大量の敵を豪快になぎ倒す爽快感だと思いますが今作も相変わらず気持ちいいです。
しかも今作は発売機種をPS5とPCに限定することでPS5の性能を存分に発揮し、これまで以上の数の敵が綺麗なグラフィックで処理落ちすることなく襲いかかってきます。
これを無双乱舞で一掃するのは本当にスカッとします。
超強力な無双乱舞!!
全てを蹴散らします。
弾き返し(パリィ)や発勁(アーマー技阻止)を駆使して戦うのが楽しい
僕の記憶では三國無双シリーズの防御方法はガードぐらいしかなかった気がするんですが、今作では敵の攻撃を弾き返して反撃の隙を作るパリィや敵のアーマー技を中断させる発勁など防御方法が多彩になりました。
僕が知っている三國無双はオートガードのような強い武将相手だと相手の連続攻撃が終わるまで防御で耐えて反撃して、また連続攻撃を防御で耐えて終わったら反撃しての繰り返しで正直テンポが悪かったんですが、弾き返しや発勁のおかげで相手の連続攻撃に割り込めるようになり全体のテンポがかなり良くなりました。
夏侯惇が攻撃しようとしている!
弾き返すと
隙だらけに!
夏侯惇の身体がオレンジ色に光っている!これは防御出来ない!
瞬時に発勁技!
アーマー技を阻止!!
武将にとどめを刺すシーンの演出がカッコいい
今作では相手武将を倒すときに普通に体力を削る以外に、△ボタンを押すだけで演出入りのとどめを刺すことができます。
普通に倒すのと何が違うのかはよく分かりませんが、ボタン1つで相手の攻撃を見切って武器を弾き飛ばし豪快な一撃や華麗な連続攻撃でとどめを刺すシーンはめちゃくちゃカッコいいです。
これで倒すと主人公感が増して「お前も相当の実力だが俺の方が上だったようだな!」と言いたくなります。
当然、武器の種類によって演出は変わるので気になる人は色んな武器を使ってみましょう。
「△収撃」の表示が!
相手の最後の一撃!
武器を弾き上げて
斬って
斬って
最後は・・・
蹴りでとどめだ!!華麗です。
メインストーリーの戦闘で負けても戦闘途中の特定のタイミングから再開できる
無双シリーズのメインの戦闘は複数の武将を倒したり特定のオブジェを破壊したりしないといけないので1回の戦闘は短くても15分、長いと40分以上かかる場合があります。
そして昔の三國無双は万が一、戦闘で負けてしまうと戦闘開始前からやり直しになりそれまでの数十分が無駄になっていたので「やってられっか!!」とコントローラーをぶん投げた人もいると思います。
それが今作ではもし負けてしまっても戦闘中の特定のタイミングから再開することができます。
最初の武将を倒したタイミング、重要な装置を作動したタイミング、倒せなかった武将と対峙したタイミング、など「このあとミスったなぁ・・・」と思うタイミングの前から再開できます。
これにより負けたときに最初からやり直す必要がなくなり、ストレスがかなり軽減されました。
呂布強すぎる・・・
でも諦めない!
いくつかのポイントから再戦するタイミングを選べます。
【×気になったところ】
主人公のキャラメイクができない
今作はオリジナルの主人公を操作して群雄割拠の時代を戦い抜くんですが能力や得意な武器、見た目などのキャラメイクはできません。
一撃で全てを無にする脳筋な主人公にしたいだとか、高速で動いて相手が触ることもできない主人公にしたいだとか、そういうのができません。
せめて髪型や衣装だけでももう少しカスタマイズできればなぁ、と思いました。
超絶イケメン。キャラメイクはできない・・・
主人公の名前を呼んでくれない
オリジナルの主人公なので名前を自由に決められるんですが、登場する武将たちは名前を呼んでくれません。
一応「紫鸞」と書いて「しらん」という異名で呼ばれるんですがフルボイスな分、名前を呼ばれないのに違和感がありました。
最近こういうの多いんですが、だったら固有の名前でいいよと思ってしまいます。
「しらん」と呼ばれるか字幕に名前は表示されるのに無音か。
武芸も何段階か強化があってほしかった
今作では闘気というMPのようなものを消費して繰り出す「武芸」という技が登場します。
武芸は強力な攻撃で大量の敵を蹴散らしたり相手のアーマー攻撃を中断させたり、戦闘ではかなり重要な要素になります。
この武芸は使い続けると極めることができて強化されるんですが、1段階しか強化されません。
なので強くて使い勝手の良い武芸ほど重宝して結構すぐ極められてしまいます。
できれば2段階3段階とどんどん強化されたり、いくつかの武芸を極めたら新しい武芸を覚えるような仕様にしてほしかったです。
1段階だとすぐ極められちゃうんだよなぁ・・・
史実の武将は一時的にしか使えない
僕がプレイしたことのある三國無双シリーズは史実の武将の中から1人を選んで戦に参戦するような流れだったんですが、今作はオリジナル主人公なので史実の武将を選ぶことはできません。
主人公だけをひたすら強くするシステムです。
一応、同行するパートナーのような武将を選ぶと一時的に操作できるんですがあくまでも一時的です。
色んな武将を使ってみたいという人には合わないかもしれません。
三国志ファンほど不満を感じそう・・・
フィールドマップ移動時にキャラが巨人になって違和感が凄い
今作は次々と戦を戦うのではなく、フィールドマップを移動して武器や回復アイテムを購入したり仲間武将と会話をして絆レベルを上げたりと戦の合間は好きな行動をすることができます。
ただこのフィールドマップを移動するときに主人公が巨人化して違和感が凄いです。
木や家より全然大きくて10階建てマンションぐらいの大きさになります。
慣れれば気にならなくなりますが最初は「何これ?」となります。
木や小さめの山よりデカい・・・
カメラの距離が変更できない
当然ですが大戦争になるほど敵の数が多くなります。
そして敵が多くなると背後からの攻撃や遠くから弓矢での攻撃が多くなるんですが、普段の視点だと背後や左右のちょっと遠い位置からの攻撃が見えません。
でもカメラの距離の変更ができません。
できれば3段階ぐらい近・中・遠を選べればなぁ、と思いました。
もう少し引いた視点も欲しかったなぁ・・・
【まとめ。三國無双シリーズのマンネリを打開した名作。三國無双シリーズが好きだけど飽きていた人や三国志のことを勉強したい人など、少しでも三國無双に興味がある人は買って損はないと思います】
ということで真・三國無双ORIGINSのクリア後レビューでした。
正直購入するまでは、ちょっとだけバトルシステムが変わって戦闘前に面倒くさいカスタマイズや内政などが増えただけの駄作なんじゃないか、と思っていたんですが全然違いました。
オリジナル主人公にすることで、より三国志の世界に没入でき歴史シミュレーションっぽさが加わりました。
それだけでかなりマンネリが解消されていて最後まで飽きることなくクリアすることができました。
(正確に言うと「ちょっと飽きてきたかなぁ」と思った戦闘がラストバトルでした)
特に戦闘以外の場面で動く武将たちとの会話があるのが良かったですね。
それで「今、三国がどういう関係なのか」「自分の属する軍がどういう状況なのか」「自分の軍が有利な状況なのか追い込まれているのか」が凄くわかりやすくなり、かなり三国志の勉強になりました。
ちなみに色んな戦局で頼りにされる主人公が「修羅の刻」の陸奥一族のようで燃えました。
三國無双を好きな人以外にも三國無双シリーズに飽きていた人や三国志のことを勉強したい人など、三国志にちょっとでも興味のある人はプレイしてみることをオススメします。
今度は戦国無双ORIGINSを作ってほしいなぁ。