先日、PS4最高のゲームにも挙げられるソフトの続編が発売されました。
それがこちら
Ghost of Yōtei(ゴースト・オブ・ヨウテイ)
2020年にPS4で発売されたゴースト・オブ・ツシマの続編になります。
前作は時代劇のような舞台のオープンワールドゲームでPS4最高のゲームに挙げられることもある傑作でした。
とは言っても僕はキャラに魅力が感じられない、ゲームの雰囲気が暗すぎる、ゼルダの伝説BotWと比べると出来ることが少ない、などの理由で途中でやめていました。
その続編が発売されたのでリベンジも兼ねて購入。
クリアしたので良かったところ、気になったところなどレビュー。
購入を検討されている方の参考になればと思います。

- 【◎良かったところ】
- 【×気になったところ】
- 【まとめ。圧倒的な映像美と自由度で主人公の復讐劇を疑似体験できる名作。オープンワールドのゲームが好きでグロい表現や重いストーリーが苦手じゃない人はプレイすべきソフトだと思います】
【◎良かったところ】
圧倒的な映像美
僕はProではない方のPS5ですしモニターもFHDの年代物を使っているんですが、それでもグラフィックの綺麗さに驚きました。
特に人物がアップになるシーンの肌の質感や傷痕、遠くを眺めたときの風景、雨が降ったときの濡れた描写など、本当に実写かと思えるような綺麗さでした。
本当にただ馬に乗って自然を眺めて歩きながら「あの葉の色が違う木は何だろう?」「あの湯気か煙が上がってるところは何だろう?」など、気になったところに立ち寄るだけでも楽しめます。
映像に関してはPS5トップクラスだと思いますし、PS5の性能をかなり引き出しているんじゃないかと思います。

手の細かい傷までリアル。

高いところから眺める景色は綺麗すぎて圧倒されます。

雨でぬれた質感や水たまりの反射などはほぼ実写です。

もうただぶらぶらするだけでも楽しいです。
物凄いボリューム
メインストーリーは宿敵となる「羊蹄六人衆」を倒すだけなんですが、オープンワールドの蝦夷地(北海道)にサブクエストなどの寄り道がふんだんに用意されているので1つ1つこなしていくと物凄いボリュームになります。
サブクエストにもちゃんとしたストーリーがあったり主人公が強くなるための秘湯や地蔵が崖の上など簡単に到達できない場所にあったりと、寄り道もじっくり遊べるようになっています。
(まぁいくつか寄り道しないとクリアできないような難易度になっているんですが)
メインストーリーも意外な展開が多く飽きないように作り込まれていますし、僕のようにサブクエストや寄り道を全部終わらせないと次に進めないタイプの人はかなりのボリュームに感じると思います。
ちなみに僕はクリアまで67時間かかりました。

いっぱい遊んだなぁ。

それでも寄り道スポットはまだ残っています。凄いボリューム。
ロードが爆速
これだけのグラフィックとボリュームなのにほぼロードがありません。
どれだけ面白くてもロード時間が長すぎるゲームはストレスが溜まって途中でやめてしまうことが多いんですが、このゴースト・オブ・ヨウテイは本当にロードが爆速です。
このクオリティでこのロードの速さはかなり驚きでした。
正面から多勢相手に斬り込むも良し、隠密行動で誰にも気付かれず全滅されるも良しの戦略の自由さ
このゲームは中ボスと戦うために砦や城に侵入することが多々あります。
また所々に敵に占拠された村があり、そこを取り返すサブクエストも結構あります。
ただどちらも敵が何人もうろついていて、ボスに辿り着いたり村を取り返すにはそいつらを全滅させないといけません。
その方法に決まりはないので正面から堂々と乗り込んで時代劇のようにバッサバッサと斬り倒していくこともできますし、物陰に隠れながら誰にも気付かれず1人ずつ駆除していくこともできますし、隠密行動で駆除していって最後の1人だけ1対1で倒すなんてことも可能です。
まぁ普通は最初、隠密行動で見つかったらそこから正面突破だと思うんですがこの戦略の自由さも良いですね。
隠密行動で全滅させたときの達成感はクセになりそうです。

大勢を正面から蹴散らす豪傑プレイも可能。

遠くから脳天を撃ち抜くアサシンプレイも可能。
武器相性のバランスが良い
このゲームでは主人公も敵キャラも主に刀、二刀、槍、鎖鎌、大太刀の5種類の武器を使うんですが、それぞれに有利な相性の武器と不利な相性の武器があります。
なので相手が槍を使ってたらこっちは二刀が有利、相手が鎖鎌を使ってたらこっちは槍が有利、など相手に合わせて武器を変えるのが重要になります。
ただ有利と言っても極端に有利になるというわけじゃなく、五分五分だったのが6:4になるぐらいの有利さで絶妙でした。
弱点を突いたような強さだったら現実味がなくなるしゲームが簡単になりすぎます。
逆に武器同士の相性がなかったらみんな好きな武器ばかり使ってそれ以外は強化さえしないかもしれません。
この6:4ぐらいのちょっと有利になるというバランスが絶妙でした。

相手が槍(薙刀)ならこちらは二刀。

相手が鎖鎌ならこちらは槍。

相手が刀のときはこちらも刀で真っ向勝負です。
篤(主人公)が少しずつ強くなっていくのが楽しい
このゲームはレベルというものが無く各地のスポットを巡ることで主人公を強化することができます。
秘湯を巡れば体力(HP)が、稽古場を巡ってミニゲームをクリアすれば気力(MP)が、地蔵を巡れば技が強化されます。
気ままに旅をしながら見つけたスポットに立ち寄っていると主人公が自然と強くなっていくのが楽しいです。
逆にそういうスポットを回らず強化無しでクリアを目指す縛りプレイもできます。

最初はこんなに弱かったのに

秘湯に入ったり

お地蔵さんにお参りしたり

稽古場で竹を斬ったりしていたら

こんなに強くなっていました。
雑魚相手でも油断するとやられてしまう程良い難易度と緊張感
主人公は北海道を支配する小悪党への復讐を目論むので、逆に自分の首に賞金をかけられてしまいます。
なので至るところで雑魚集団に絡まれるんですが、雑魚は冷静に相手の攻撃を見切って対処すれば負けることはなく逆に適当に攻撃を連打したり相手の攻撃への対処を間違えると負けてしまうという程良い難易度と緊張感を味わえます。
この辺の戦闘バランスも良かったと思います。

雑魚戦も油断は禁物。
(ほぼ)デスペナルティがない
上で書いたように後半になってくると雑魚相手でもやられることがあったり途中からボスが手強くなったりして何度か負けることがあるんですが、デスペナルティはありません。
(唯一、占拠された村など集団相手に負けてしまうと1からやり直しになることぐらい)
特にボス戦は負けて相手の動きを覚えるような部分があるので、これはかなりありがたい仕様でした。

何度負けても立ち上がるのが主人公です。
矢や苦無などの消耗品を自分で作れるからガンガン使える
隠密行動で遠くから敵を仕留めるための弓矢や近接戦で相手を足止めするための苦無や目潰し粉など、主人公は色んな武器を駆使して戦います。
そして当然その矢や苦無などは無限ではないので戦闘で使うと無くなってしまいます。
他のゲームだとその都度買いに行ったりどこかで拾わないといけなかったりして勿体なくて使えないことが多いんですが、このゲームはフィールドで野営(休憩)するときに自分で作成することができます。
消耗品がすぐに作れてガンガン使えるのが良かったです。
(もちろん所持できる数には限度があるのでやたらめったらは使えません)

なくなったらチャチャっと作りましょう。

遠くから狙撃できる剛矢は重宝します。
【×気になったところ】
ストーリーが重い・・・
ストーリーもキャラクターも魅力的でのめり込んでしまうんですが、ストーリーが重いです・・・
主人公の復讐劇がメインなんですが始まりとエンディング直前が特に重いです・・・
少年漫画や任天堂のゲームのような快活な物語が好きな人は合わないかもしれません。
まぁ「CERO:Z(18歳以上のみプレイ可)」なので仕方ないんですけどね。

始まりから重いし・・・

最後も重い・・・ストーリーは濃厚なんですけどね。
カメラの距離を変更できない
このゲームはボス戦以外、戦闘はほぼ毎回複数の敵と戦うことになるんですがカメラが近く感じることがありました。
カメラが近すぎて画面外から急に槍やら鎖鎌やらリーチの長い武器で攻撃されることがあるんですよね。
カメラの距離は何段階か変更できれば良かったなぁ、と思いました。

死角から何か飛んできた!
崖を登ったり跳び移ったりする場面が多すぎて面倒くさい。またそういう場面だけ急に人間離れした動きになり違和感がある
このゲームでは主人公を強化するためのスポットや新しい装備が手に入るスポットなどがそこら中にあるんですが、大半が崖の上にあります。
もちろん舗装されている道があるわけではないので崖を登っていくしかないんですが、登るスピードがめちゃくちゃ遅くて崖はとにかく面倒くさかったです・・・
正直途中から「また登るのかよ・・・」と思いながらプレイしてました。
しかも崖を登るだけではなく数メートル先のボルダリングのウォールのようになっている岩肌に吸い付くように飛び移ったり、折れかけている木の枝に飛び乗っても何故か枝が折れなかったり、ピンと張られたロープの上から隣のロープの上にジャンプで飛び移ったりと急に主人公が人間離れした動きをし始めてリアル志向のゲームなのに物凄く違和感がありました。
ここらへんはリアルさとゲームとしての面白さの両立が難しかったんだと思いますが、崖の上ばかりではなく滝の裏に洞窟を作ったり民家の床下に隠し部屋を作るなどしてもう少し探索のバリエーションを増やしてほしかったです。

登るスピードがリアルな分、時間かかる・・・ちょっとこういう場所が多すぎて面倒くさかった・・・

こんな高所のロープの上を平気で小走りしたり飛び移ったりします。

岩壁から生えている枝に

ジャンプして

掴まって

乗る・・・ちょっと人間離れしすぎてて違和感ありました。
誰かと並走するときは自動で走ってほしかった
最初は一匹狼だった主人公も旅をしていると仲間がどんどん増えていきます。
メインストーリーでその仲間と一緒に行動することが結構あるんですが、そういうときも主人公は自分で操作しないといけません。
目的地も決まっているし移動距離も長いことが多いのでそういうシーンは自動で走ってほしかったです。

行く場所は決まってるのにダッシュしたりカーブで曲がったりの操作が面倒でした・・・
鍛冶や料理の操作、墨絵のタッチパッド操作は必要だった?
武器を強化するときの鍛冶や料理を作るときに〇ボタンでひっくり返したり、墨絵を書くときにタッチパッドをなぞったりという操作が必要になります。
これ正直、面倒くさいだけで必要だったのか疑問です。
一応、鍛冶や料理は割愛することができるんですが墨絵は割愛ができません。
これ楽しいと思った人はいるのでしょうか・・・

鍛冶の上手さで完成した武器の強さが変わるなどあればよかったんですけどね・・・

料理も上手く焼けたら効果が上がるなどあればよかったんですけどね・・・

墨絵は割愛もできない・・・そんなにこれをやらせたかったの?
【まとめ。圧倒的な映像美と自由度で主人公の復讐劇を疑似体験できる名作。オープンワールドのゲームが好きでグロい表現や重いストーリーが苦手じゃない人はプレイすべきソフトだと思います】
ということでゴースト・オブ・ヨウテイのクリア後レビューでした。
まぁ名作の続編なので当たり前ですが個人的に大当たりのゲームでした。
天涯孤独だと思っていた主人公の篤が旅を通じて仲間と知り合い、人として少しずつ温かく優しくなっていくのも良い。
時短のために正面突破するも良し、隠れながら少しずつ敵の数を減らして有利な状況を作るも良しな戦闘の自由度も良い。
ストーリー関係なく綺麗な自然を眺めながらただ歩くのも良い。
とにかく完成度が高く久々に色んな時間を削ってまで熱中したゲームでした。

最初は孤独だった篤も

こんなに仲間が増えました。
年齢指定があるのでストーリーが重かったりグロいシーンがあるのでそういうのが苦手な人にはおすすめしませんが、大丈夫な人はプレイしておくべきソフトだと思います。
気になっている人は買ってみて損はないと思いますよ。