今週のお題「爆発」
気付いたら9月になっていました。
8月は面白そうな新作ゲームがなかったので、PS Storeのセールで気になっていたゲームを買いました。
それがこちら
ジョジョの奇妙な冒険 Eyes of Heaven(アイズオブヘブン。以下EOH)
ジョジョ史上、最低のクソゲーとして有名な「ジョジョの奇妙な冒険 オールスターバトル(ASB)」の続編として発売されたソフトです。
僕もASBを発売日に予約してクソゲーぶりに愕然としたので、このEOHは見送っていました。
ただこちらに関しては「面白くなっている」という評判もチラホラ見かけていたので、セールのタイミングで購入。
今更ですがストーリーモードをクリアしたのでレビューでも書きたいと思います。
いつも通り良かったところ、気になったところを中心に。
ちなみにこのEOHはPS Storeのセールでも4,000円ちょっととかなり高額でしたが、PS4の国内パッケージ版はプレミアム価格になっていて新品は20,000円以上します・・・
前作のASBが不評の嵐→続編のEOHが全然売れず(特にPS4版はまだPS3が主軸の時期だったというのもあり全く売れず)→出荷本数が極少数だったのにアニメ化などのジョジョ再ブームで価格が高騰、ということらしいです。
PS4で遊びたい方はPS Storeのセールか中古を狙いましょう。
【一応、軽いネタバレあり】
約6年前に発売されたソフトなので今更ネタバレも何もない気がしますが、一応ね・・・
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【簡単なストーリー】
ゲームは第3部の最終決戦、承太郎VSディオ(DIO)から始まります。
このバトルは大雑把なチュートリアルになっているのでほぼ負けることはありません。
DIOを倒して原作通り承太郎、ジョセフとポルナレフが別れるシーンで何故か第1部の若い頃のスピードワゴンが登場。
さらに死んだはずのアイツらも登場し承太郎たちに襲いかかります。
過去の人間や死んだはずの人間が目の前に現れる謎を解くための旅が始まる・・・
こんな感じです。
Wikipediaを見たらもう少し詳しく書いてありましたので、もう少し内容が気になる方はそちらを参照ください。
◎良かったところ
ジョジョらしい派手な演出
ジョジョといえば独特の擬音と見開きを一杯に使ったド派手なラッシュ(オラオラ、無駄無駄、ドラララなど)が特徴です。
EOHは戦闘中に常にキャラの周りに擬音が表示されますし、勝利時やコンビ技(デュアルヒートアタック)を使ったときなどはポーズと一緒に「バーン」や「ズギュン」などがデカ文字で表示されるのでジョジョの原作の雰囲気を味わえます。
またコンビ技のデュアルヒートアタックは、2人で強力な技を相手に叩き込む派手な演出があるので爽快感があります。
「ジョジョの登場人物を操作している感」を強く感じられるところは凄く良いです。
バーン
ズギュン!
ストーン・フリーのラッシュ!
クレイジー・ダイヤモンドとザ・ハンドのコンビでドグオォン
最強親子
親子オラオラ
ドゴーーーォン
とにかく派手!!
夢の会話、掛け合いが見られる
ネタバレになりますが、時代を越えて各部のキャラが仲間になっていきます。
なので「承太郎と徐倫の会話をもっと見たかった」や「DIOとジョルノが出会ったらどういう会話をしたんだろう」など原作では見られなかった絡みを見ることができます。
キャラごとに固定のセリフがあるんですが、繋がりのあるキャラ同士だと特殊な会話が見れます。
正直これを見るだけのためにストーリーを進めて仲間を集めたようなものです。
「あのキャラとあのキャラでコンビを組ませたらどんな会話をするんだろう」
というワクワク感がたまりません。
承太郎「こいつはたまげたぜ・・・あいつに『息子』なんていやがったのか」
徐倫「あんたにも『娘』がいるんですけどォ~~~・・・」
DIO「クク・・・期待しているぞ、我が『息子』よ・・・」
ジョルノ「こっちこそ・・・あんたがどういう『父親』か、見させてもらいますよ」
こういう会話、良いですよね。
逆に原作で繋がりの強いコンビだと特殊な登場シーンやデュアルヒートアタックが見られます。
仗助&康一
由花子&康一
康一くんモテモテです。
由花子さんって普通にしていればやっぱり美人です。
原作と上手く繋げたストーリー
詳しくは書きませんが原作の「あれがああなっていたらどうなっていたんだろう」を上手くストーリーに盛り込んであります。
まぁ原作者が監修しているので元々あったアイディアも入っていると思いますが。
ジョースターの血統勢ぞろい。
×気になったところ
ロードが長い
最近ゲームのレビューを書くたびにこれを書いている気がしますが、EOHも同じくロードが長いです。
キャラ選択画面に行く前、戦闘に入る前、至るところで10秒前後のロードが入ります。
キャラのコスチュームや勝利ポーズをカスタマイズするモードなんかはロードの嵐でやってられません・・・
PS3とのマルチなんだしもう少しどうにかならなかったんですかね・・・
長いよ・・・
トレーニングモードがない
正直、どの技も演出が派手すぎて技の説明を見ても何をやっているのか、どういう効果なのかイマイチよくわかりません。
でもトレーニングモードがないから試すことができません。
どんな技なのか、どういうときに繋がるのかなど実戦で確認するしかありません。
なのでバトルは結局□連打のゴリ押しです。
ゆっくり確認させてほしかった・・・
名前だけじゃさっぱり分からん・・・
どういう技だってばよ・・・
戦闘時の地形が煩わしい
このゲームのジョジョらしさでもあるんですが、戦闘の場所は平らな地形じゃありません。
建物の屋根の上だったり真ん中に針山のある闘技場だったり崩れた道路だったり。
それぞれに特徴やギミックがあって、それがジョジョらしいといえばジョジョらしいんですがバトルの邪魔をして爽快感がなくなっています。
建物の上で戦っていたら
ふっ飛ばされて落下。
遠くに再配置されます。
敵を落下させたときも同じ。
遠くに逃げられてしまいます。
丸い闘技場の中心に針山。
波紋使い以外はダメージを受けます。
原作にあったとはいえラッシュしてたら前進して針山に乗ってダメージとか、相手に向かってホーミングダッシュしたら針山の上を通ってダメージとか、ちょっとウザい・・・
崩れた道路で段差のあるステージ。
ちゃんと階段状になっているところへ行かないと上まで登れないし、途中で落下したら登り直し。
面倒くさい・・・近くで殴り合わせてくれ・・・
ロックオンがいまいち
敵が2人のときでも思っている敵と違う方にロックオンします。
近くの敵より正面の敵にロックオンするのかも。
あと「ある程度自動で敵の方を向いてくれる」という機能がないのでロックオンしないと中々攻撃が当たりません。
複数の敵と戦うミッションなどイライラします。
明後日の方向にオラオラ・・・
細かい防御方法の説明がない。ダウンの時間が長い。
攻撃に関しては簡単なチュートリアルがあるんですが、防御に関してはチュートリアルがありません・・・
なのにマニュアルには
このようにステップやガードという基本的な防御方法しか載っていません。
まぁ正直ステップとガードだけでもクリアできるんですが、このゲームはダウンさせられると2秒ぐらい寝そべります。
起き上がってふっ飛ばされたらまた2秒おねんね・・・
これも凄くテンポが悪くてイライラします・・・
そこで「ダウン回避」がないかゲーム内のマニュアルを隅々まで読んでみました。
しかしどこにも載っていません。
ネットで調べても出てきません・・・
「あっ!!」と思ってPSのホームからEOHの取扱説明書を見てると・・・
「受け身」が載っていました。
重要なテクニックなのに何でゲーム内ではどこにも説明がないの・・・
(見落としてるだけかもしれませんが)
気付かずクリアした人多いと思います。
ちなみにこの受け身はタイミングがかなりシビアなので僕はほぼ失敗します・・・
ダウンした相手への追い打ち手段が少ない
ダウンして寝そべっている相手には、追い打ち用のスキルを持っているキャラしか攻撃できません。
なので相手がダウンしたらほぼ見ているだけになります。
たぶん追い打ちがお手軽にできたら無限コンボが簡単にできてしまうから導入しなかったんだと思いますが、敵が目の前で倒れているのに何もできないのはもどかしいです・・・
追い打ちできるのは専用技のみ・・・
探索パートでダッシュができない
ストーリーモードではバトルとバトルの間に探索パートが入ります。
探索パートはバトルと同じフィールドなんですが仲間と会話をしたりミッションをこなしたり、アイテムを手に入れたりできます。
バトルと同じフィールドなのでそこそこの広さがあるんですが、ダッシュができません・・・
歩き回るのが面倒くさいです・・・
なぜダッシュできないんでしょうか・・・
遠くにアイテムの入っている箱があるけど取りに行くのが面倒・・・
遠距離攻撃キャラはどうすれば良かったのか・・・
EOHには近距離パワー型のスタンド使いや波紋使いばかりではなく、遠距離攻撃型のスタンド使いキャラも結構います。
ただこの遠距離攻撃型、自分で使っても敵に回しても戦っていて面白くありません・・・
自分で使うときは遠くから飛び道具を飛ばすだけ、敵になると逃げ回りながら飛び道具を飛ばしてくるだけ・・・
爽快感0・・・
極端な特徴がある方が「ジョジョゲー」っぽくなるんですが、遠距離攻撃型のキャラにももう少し近距離攻撃を追加するなどどうにかできなかったんでしょうか・・・
ジョースターの血統の1人ジョニィも遠くから爪弾を撃つだけ・・・
DLCの第4部承太郎などはもう手に入らない
初回特典で第4部の承太郎が付いていたようなんですが、もう手に入りません。
まぁこれはクソゲーの続編を新品で買う勇気がある人へのご褒美だったと思ってあきらめましょう。
康一くんや徐倫との掛け合いが見たかった・・・
ストーリーモードでしか信頼度が上がらない
EOHにはキャラ同士の「信頼度」というのがあり、信頼度が上がると掛け合いのバリエーションが増えたりバトルで能力が上がったりとメリットがあります。
信頼度を上げるにはコンビを組んで戦う必要があるんですが、ストーリーモードのバトルでしか上がりません。
「ストーリーモードをクリアしたからフリーバトルモードで色んなキャラの味方のときの掛け合い、敵になったときの掛け合いを見ながら信頼度を上げよう」というのはできません・・・
ストーリーモードのバトルやミッションばかりだと飽きるんですが・・・
【まとめ。ジョジョ好きならおすすめ。ジョジョを知らないならば買わない方が良い】
良かったところと気になったところからも分かるように
でもゲーム面に注目すると作り込みが甘い。
という印象です。
ジョジョを読んだことがあると「あのシーンのポーズだ」とか「このキャラはこういうこと言いそう」など、たまらないシーンが沢山ありストーリーモードは一気にクリアできてしまうと思います。
ただ全く思い入れがないとキャラ同士の掛け合いを見ても「ふ~ん」としか思わないでしょうし、誰と誰が夢の競演なのかさっぱり分からないので感動もないと思います。
僕のように(ジョジョリオンは離脱したけど)ジョジョは第1部から第7部までは全部読んでハマったという方にはおすすめです。
というか同じジョジョ好きとしてプレイして欲しいです。
でも「ジョジョは読んだことない」「ちょいちょいジョジョブームがあるから入門用として遊んでみたい」という方はたぶん面白く感じないと思うので買わない方が良いと思います。
これが売れていればさらに面白くなった続編が開発されたかもしれないのになぁ・・・と思うと凄くもったいなく感じます。
前作ASBの罪は重い・・・