先日、人気競馬シミュレーションゲーム「ウイニングポスト」の新作が発売されました。
新作と言ってもウイニングポスト9の2022年版というコーエーテクモゲームスでお馴染みアップデート版です。
僕のブログで最もアクセスの多いのは競馬ゲームの記事なので久々に購入。
過去作のデータを引き継ぐためにSwitch版です。
簡単に良かったところ、気になったところ、今後への要望など簡単なレビュー。
気になっている方の参考になればと思います。
ちなみにウイニングポスト9無印、ウイニングポスト9 2020のレビューはこちら↓
ウイニングポスト9の遍歴とも言えます。
- 【ウイニングポストって?】
- 【新要素】
- 【◎良かったところ】
- 【いつの間にか搭載されていた便利機能】
- 【×気になったところ】
- 【追加してほしい要素】
- 【まとめ。かなりの正当進化で個人的には満足。ただやっぱりフルプライスは引っかかります】
【ウイニングポストって?】
今さら説明不要だと思いますがコーエーテクモゲームスの大人気競馬シミュレーションゲームです。
シリーズとしてはウイニングポスト9となっていますがナンバリングごとに数年分のアップデート版が発売されているので、たぶん全部で20本以上は発売されていると思います。
競馬シミュレーションゲームというと競走馬を調教して強くしていくようなイメージだと思いますが、ウイニングポストは競馬シミュレーションゲームというより馬主生活シミュレーションゲームという感じです。
【新要素】
今作はウイニングポスト9 2021のバージョンアップ版ですので代表的な新要素を紹介します。
細かい追加要素はもっとあるのかもしれませんが代表的なものだけ。
1976年、2012年スタートが追加
シリーズにもよりますがウイニングポストはある程度、好きな時代から競馬人生をスタートできます。
今作まで最も古い時代は1984年スタートだったんですが、今作からは1976年スタートが追加されました。
テンポイント、トウショウボーイ、グリーングラスの世代なので競馬のオールドファンが熱中した時代かもしれません。
また最も新しい時代で2012年スタートも追加されました。
こちらは圧倒的な強さと破天荒なレース展開で若い世代に人気のオルフェーヴルが主役の時代です。
若い世代から往年の競馬ファンまで、幅広い年代のプレイヤーがそれぞれ熱中した時代や思い入れのある時代で馬主の疑似体験をすることができます。
年代を選ぶ画面はスポーツ新聞風でカッコいいです。
流星の貴公子テンポイント。この時代の主役のようですが僕が生まれる前のことなので詳しくは知りません・・・
天馬トウショウボーイ。
緑の刺客グリーングラス。
3頭のイニシャルをとってTTGと呼ばれる世代の幕開けです。
こちらも新しい年代の2012年。
金色の暴君オルフェーヴル。
1つ下の世代の強力ライバルたち。
誰が暴君オルフェーヴルの牙城を崩すのか。新たな戦いが始まります。
騎手への指示に4つの作戦が追加
一般的に競馬ゲームのレース中の作戦は「逃げ」「先行」「差し」「追い込み」の4つなんですが、今作では新たに「溜め逃げ」「イン狙い」「まくり」「最後方強襲」の4つの作戦が新たに追加されました。
僕はいつも騎手にお任せしているので詳しい検証はしていませんが、新作戦は正攻法で戦っても勝つのが難しそうなレースで一か八かにかける作戦のような感じですね。
作戦がハマれば番狂わせを起こせるけど上手くいかなかったら本来の能力さえ発揮できない、そんな作戦だと思います。
結構面白いですね。
最強クラスの馬はあまり新作戦を使う意味はないかもしれません。
「溜め逃げ」の説明。
「イン狙い」。逃げと先行の間ぐらいなイメージですかね。
「まくり」。早めに仕掛ける差しって感じですね。
「最後方強襲」。1番気持ちいい作戦だと思いますが最高レベルのスピードと瞬発力を併せ持つ馬じゃないと上手くいかなそうです。
説明を読むとワクワクしますね。格上挑戦で使ってみたくなります。
優駿の絆
所有馬は競走馬生活が始まると同じ厩舎の競走馬たちや何度も対戦した競走馬たちと、仲良くなったり敵視されたり惚れられたりと相関図が作られていきます。
調教のパートナーにしたり同じレースに出したりと、この繋がりの絆を深めていくことで競走馬能力や繁殖能力にボーナスが付くという新要素です。
ライバルシステムを更に発展させたようなイメージですね。
特別なことをしなくても普通にレースに出ていたら自然と構築されていきます。
オンライン対戦要素
僕はウイニングポストでオンライン対戦を全くやらないのでどれだけ目新しいのか詳しくは分かりませんが、オンライン対戦で称号をかけたレースや期間限定レース、馬券の獲得金額を競うモードが追加されたらしいです。
(ウイニングポストって能力をエディットできてしまうし配合理論が複雑だしパソコン版もあってチートを使ってる人もいるしで、オンライン対戦はいまいち興味が湧かないんですよね・・・)
オンラインで全国の馬主と自家生産馬を対戦させることができます。右上の方に日時が書いてありますが期間限定大会もあるようです。
新配合理論「サブパラ爆発力」
ウイニングポストの配合理論は複雑すぎて理解するのはあきらめましたが、こちらは結構単純な新配合理論です。
簡単に言うとスピード以外の能力も配合時の爆発力に好影響を与えるらしいです。
「スピードは物足りなくて競走馬成績はイマイチだったけどスピード以外は超一流」というような種牡馬がとんでもない大物を産みだすという可能性が増えました。
これはストーリー性とロマンがあって良いですね。
これを読む限り種牡馬のみに影響があるのかな?
配合画面でSwitchだと⊖ボタンを押したときに切り替わるこの部分でサブパラ爆発力を確認することができます。
主な新要素はこんなところです。
【◎良かったところ】
やっぱり時間を忘れてのめり込める
これだけ永く続いているシリーズだけあって安定の面白さです。
素質のある仔馬が産まれれば「デビューするまで見届けたい」と思いデビュー戦までゲームを進めてしまいますし、デビュー戦で圧勝したら「どれだけ強いんだろう」と思い最初のGⅠ挑戦までゲームを進めてしまいます。
そこで勝つと「3歳のクラシック戦線でも勝てるかな?」と3歳の10月まで進めてしまいますし、そこで良い成績を残したら「どれだけGⅠを取れるんだろう?」と引退まで進めてしまいます。
また能力が低くてもマグレで大レースを勝った馬は急成長し、その勢いで格上の相手に連勝することもあるので見届けたくなります。
とにかく止めるタイミングが分からなくなり何時間もぶっ続けでプレイしてしまう中毒性は相変わらずです。
「この超素質馬はどれぐらい強いんだろう?」と思うとデビューさせるまで止められなくなります。
シンボリルドルフの子供で芦毛で誕生時に「一等星」のイベントが起きたこの牡馬。レースで走る姿を見ないと寝られません。
ロードが速く快適に遊べる(Switch版に関しては)
僕はSwitch版をプレイしているんですが、ロードがめちゃくちゃ速いです。
Switch版のダビスタなどはロード地獄だったんですが今作はほぼストレスなく遊べています。
最初はこれが心配でWindows版を検討していたんですがSwitch版でも問題ありませんでした。
新しい秘書の吹里谷芽愛(ふりたにめあ)ちゃんが可愛い
新しい秘書にギャルの吹里谷芽愛というキャラが追加されたんですが、とにかく可愛いです。
テキトーに見えて実は色々考えているという、ありきたりなキャラですが可愛いです。
まぁ秘書による有利不利はないのでギャルが好きな方は選ぶことを強くおすすめします。
最初は「競馬を舐めんじゃねぇ!!」と思っていたんですが・・・
かわいい・・・
キュンです・・・
かわいい・・・
大人っぽいドレスもかわいい・・・
イェイ!!
あわわわ・・・
かわいいなこの野郎!!
ムチで思いっきりぶっ叩いてほしいですね。
(個人的に)シンボリルドルフを幼駒から育てられる
今作から1976年スタートが追加されたのでシンボリルドルフやミスターシービーなど、これまで成長した状態でしか購入できなかった名馬を自分で生産したり幼駒の頃から所有したりできます。
「シンボリルドルフが産まれたときからウチの牧場の最高の環境で過ごしていたらどれだけ強くなっただろう」という妄想が叶いました。
【いつの間にか搭載されていた便利機能】
これはもしかすると結構前から搭載されていたのかもしれませんが、僕が最近気付いた便利な機能です。
色んなソート機能や検索機能
知らない間に色んなところに便利機能が追加されていました。
1つが出走レースのソート機能。
出走スケジュールを考えるとき、普通は目標とするレースから逆算して出走レースを決めるか、競走馬の調子や疲労を見ながら次のレースを決めていくかのどちらかだと思います。
ただ当然全ての馬がそうではなく、例えば「この馬は最強クラスの能力だから年間獲得賞金の最高記録を目指そう」とか「この馬は距離適性が2200m以上だから適性距離のレースを探すのが面倒」というようなこともあると思います。
その時にレースを「優勝賞金の順」や「距離の順」でソートする機能があります。
僕は知らなかったんですが、これはかなり便利です。
出走登録画面でSwitch版ならLスティックを押し込んで「リスト」を表示させます。
するとこのような画面に変わり「賞金」のところでソートをすると賞金の多い順にレースが並び変えられます。サウジカップって優勝したら11億円ももらえるんですね・・・
サウジアラビアのレッドシーターフハンデキャップはGⅢなのに賞金1億6500万円もあるんですね。
こちらはレースの距離の長い順。4000mレースで勝つには配合から考えておかないと難しいと思います。
もう1つが繁殖牝馬や幼駒などの絞り込み機能です。
ゲーム序盤や海外牧場を購入したときに繁殖牝馬や幼駒を買い集めることがあるんですが、そのときにかなり楽になります。
白毛の王国にしたいので若くて芦毛or白毛の繁殖牝馬のみ買い集めたい場合はこんな感じで絞り込めます。
称号によっては毛色が条件になっているものもありますので、それを狙う場合はこんな感じで絞り込んだりできます。
幼駒も同じように絞り込めるので将来の芦毛繁殖牝馬を幼駒から育てたい場合はこんな感じです。とにかく便利。
【×気になったところ】
初心者には覚えることがすぎる
毎回書いていますし仕方のないことなんですが、初めてこのシリーズをプレイする人はどこまでハマれるのでしょうか・・・
覚えることが多すぎて挫折するんじゃないでしょうか・・・
新要素が多いからシリーズ経験者が楽しめる、という部分もあるのでバランスが難しいと思いますが初めてこのシリーズを買おうと思う人は覚悟しておいた方が良いと思います。
これだけ並んだ配合理論を覚えて血統を考えたりできるのでしょうか?僕は全く理解していませんが・・・
初心者の方は1つ上の画像とこの画像の違いが分かるのでしょうか・・・
調教師の体調管理が下手。いい加減、短期放牧を覚えてよ・・・
これは相変わらずです。
ほっといたら競走馬の調子がドン底の状態のまま放牧にも出さず調教とレースを繰り返します。
いい加減、短期放牧で調子を上向かせるということを覚えてほしいです。
絆コマンド使えってことかな?
調教師のレース選びも下手
こちらも相変わらずです・・・
競走馬ごとに得意な適性距離というのがあるんですが、それを無視してレースに出走させて超素質馬でも敗北させられてしまいます。
設定の「次走方針」からこんな風に適性範囲(適性距離)から外れているレースに出さないように設定もできるんですが、こうするとレースとレースの間が10週間以上空いたり精神力の全くない馬に海外遠征させたりと結局変なレース選びをします。
改善できないんですかね・・・
相変わらず前作のアップデート版なのにフルプライス
まぁこれはコーエーテクモゲームスのお家芸ですが相変わらずアップデート版をフルプライスで売り付けてきます。
せめてパワプロみたいに発売は2年に1回にして間で無料アップデートとかしてくれませんかね?
それか前作を購入していたらプラス1500円ぐらいで最新版にアップデートできるとか。
ずっと言われてますが毎回フルプライスはどうなの?
ベースは変わっていないのに高いよ・・・
有料DLCが多すぎる
最近のゲームの1番嫌いなところです。
有料DLC。
オマケ程度ならまだ好きな人だけ買えば良いと思いますが、牧場施設の建設可能面積の拡張など攻略に影響する部分もお金で買えるのはどうなんですかね・・・
そのゲームの信者は有料DLCを「安い」と言いますが、冷静に考えたら絶対おかしいと思いますよ・・・
ソフト自体に7,000円以上も払ったのにまだ払わないとフルで遊べないんですか・・・
ショートカットに割り当てられる項目の種類が限定的
便利機能としていつの間にかショートカットというのが出来ていたんですが、いまいち使い方が分かりませんでした。
ショートカットに割り当てられる項目が馬と人に限定されますしショートカットにいくまでに何回かボタン入力があるので、あまり便利さを感じられず・・・
たぶんパソコン版で遊ぶ人用なのかなと思いました。
一応ショートカットへの割り当てをこの中から選べるんですが、競走馬以外を登録する人ってたぶんいないと思います。
例えばこのようにショートカットに登録して⊖ボタン→Rボタン→Aボタンでシンボリルドルフを選ぶのと、普通にメニューから進んでシンボリルドルフを選ぶのでそんなにボタンを押す手間は変わらないと思います。
【追加してほしい要素】
ここからは未だに改善されていないと言うか、個人的に今後に期待する要素です。
絆コマンド予約
ウイニングポスト9の新要素として絆コマンドというものがあり、使用すると馬の能力や成長力を高めてくれます。
ただ中には使えるタイミングが限定されているものもあるので、その週に使い忘れたら次のタイミングまでしばらく使えなくなります。
そういうのを防止するために「このカードを〇月△週で使用する」と予約できるようにしてほしいです。
それか事前に使えるけど効果を発揮するのはその対象レース出走時のみ、という風にしてくれればいいのにと思います。
これ使ってみようと思ったら・・・
レースのある週にしか使えないと言われました。他の馬のレースを観たり体調や疲労を管理したり出走スケジュールを考えたりしていると忘れてしまうんですが・・・
めちゃくちゃ効果が高そうな絆コマンドだし使ってみようとしたら・・・
使えず・・・忘れるって・・・
種付け画面の複合ソート登録
正直、ウイニングポストの種付けは繁殖牝馬が増えてくるとだんだん面倒になります。
特に序盤の資金稼ぎのために爆発力と配合評価で種付けをしていると繁殖牝馬を選んで爆発力でソート、配合評価でソートの繰り返しでうんざりします。
なので種付け時のソートの優先順位を登録しておいて、種付け画面を開いたら最初からその順で並んでいるというのはできないのでしょうか?
例えば優先順位①「配合評価」の高い順、優先順位②「爆発力」の高い順、優先順位③「危険度」の低い順の、ように登録しておくと種付け画面を開いた瞬間に繁殖牝馬ごとに種牡馬がソートされているという機能があれば快適なのになぁ、と思います。
種付け時の絞り込み機能はあるんですが、結局ソートは必要なんですよね・・・
こんな風に最優先は配合評価、2番目は爆発力、そこまで同じなら危険度の低い方、という風に自動で並べてくれたら楽なんですけどね。
家族データ引き継ぎ
これ毎シリーズなんですが、子供が大人になる前に飽きるんですよね。
飽きて放置して久々にやろうと思ったときは以前の強いデータだと面白くないから、また1から始めることが多いです。
なのでまた1から結婚相手と親しくなって結婚→子供が大人になる前に飽きて放置。
の繰り返しになります。
時代によってキャラ同士の関係性や会話などがおかしくなったりするのかもしれませんが、家族構成かせめて奥さんだけでもNEW GAMEに引き継げたらなぁ・・・と思います。
一応スタート時のお見合いで「お見合い②」を選ぶと・・・
いつの間にかシングルマザー設定になっていた椎野さんと結婚し
最初から騎手を志す子供ができるんですが正直、全く愛着が湧きません・・・誰だよ・・・
こいつなんて何を考えてデザインしたのでしょうか・・・
20歳でシングルマザーと結婚していきなり18歳の娘ができましたって・・・それなんてエロゲ?
獲得称号選択
これは活躍した馬が引退したときに称号というのを得られるんですが、条件を達成した称号の中から選択できるようにしてほしいです。
シンボリルドルフが強すぎて「皇帝」より上の称号になったんですが、物凄く残念な感じと違和感があります・・・
もうちょい下の「皇帝」と呼んでください・・・
「グレイテストチャンプ」シンボリルドルフって物凄く違和感・・・
年代によるレース名やレースグレードの変化
これもずっと言われているんですが競馬のレースの名称ってたまに変わったりするので、できればその時代に合わせたレース名やレースのグレードにしてほしいです。
レースグレードは色んな演出やイベントのフラグなど難しいのかもしれませんが、レース名の対応ってそんなに難しいんですかね・・・
1979年に弥生賞ディープインパクト記念っておかしいだろ・・・
【まとめ。かなりの正当進化で個人的には満足。ただやっぱりフルプライスは引っかかります】
今回は2年ぶりにウイニングポストの新作を購入しました。
レビューを書く前にウイニングポスト9無印のブログを読み返したんですが、あれからよくここまで持ち直したなぁと思います。
本来の面白さはそのままに、騎手の新しい作戦の追加やスピード以外の能力が反映する配合理論など更に楽しめる要素が追加されていて個人的にはかなり満足しています。
ただそうは言ってもやっぱりアップデート版なのでもう少し価格は抑えてほしかったですね。
2021を遊んだ人は「本当は遊びたいけど2022にフルプライス払うのは馬鹿らしい」と思い買わない人が多いと思います。
なんか勿体ないですよね・・・
コーエーテクモゲームスさんパワプロみたいにせめて2年に1回の発売にして、無料アップデート対応にしませんか?
もっとファンが増えると思いますよ。
ウイニングポストや競馬に興味があってウイニングポスト9 2021を買っていない方にはおすすめです。